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【玉森・千賀・宮田】「DREAMBOYS」収録曲レビュー

Kis-My-Ft2
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2017年9月13日、舞台「DREAMBOYS」がDVDとなってリリースされた。

「DREAMBOYS」は2004年の初演から、滝沢秀明、亀梨和也をはじめ、関ジャニ∞やKis-My-Ft2、A.B.C-Zらが出演してきたジャニーズの伝統舞台。2012年から玉森裕太が主演を務めるようになってから初の映像作品化である。

これまで2004年版(滝沢主演)・2006年版・2007年版(いずれも亀梨主演)がDVDになっているが、今回の2016年版(玉森主演)には、初回盤にテーマ曲「Nrxt Dream」や玉森・千賀・宮田のソロ曲が収録されたCDが同梱されている。劇中で歌われる曲の待望の音源化に喜んだファンも多いだろう。私もその一人である。

通常盤にはメンバーが鑑賞会をしながらトークしている副音声が収められている。こちらも公演中の裏話や3人がおしゃべりしている様子が楽しくて面白いので、初回版と通常版両方を揃えるのがオススメ。終盤は主にちくびちくび言ってるけど……笑。

 

この記事では、初回盤のCDに収録されている全5曲をレビューしていく。

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Next Dream <Opening Ver.>(玉森裕太・千賀健永・宮田俊哉)

作詞:J,hamai、作曲:Sebastian Fronda / Michael Clauss / Thomas Thornhölm、編曲:長岡成貢

「DREAMBOYS」といえばこの曲だろう。舞台で歌われるようになったのは2007年から。わざわざ<Opening Ver.>とついているのは、バラードアレンジも存在するためである。

ワイドショーの芸能コーナーでドリボが取り上げられる際は、必ずこの「ネクドリ」が使われる。テレビでは何十秒かしか流れないのに、心がワクワクするようなときめきや引力の強さがこのサビにあるような気がずっとしていた。もちろん劇場で見て聴いて確かめるのが大正解なのだが、なんせ在宅系オタクの私なので今回の映像化&音源化は願ったりかなったりというわけだ。

さて本題の曲についてだが、変イ長調(A♭)の明るさと暗さを持ち合わせた音階で、帝国劇場で上演される舞台のテーマにふさわしい壮大なサウンドが特徴である。

力強いWow wow wow~の歌唱にストリングスの駆け上がりとホルンの高音が重なるイントロは、物語の始まりを感じさせるとともに胸をきゅっと締め付けられるような切なさをも与えてくる。

単なるオーケストラサウンドではなく、ドラムやベースをトラックで効果的に使っており、

ちゃんと4拍子のリズムを刻めるようになっている。しかもテンポが思っていたより早め(BPM130くらい)なのが意外だった。AメロとBメロではポップス的に進行し、サビでグワッと華やかなステージチューンと化す、これこそが気品の良さと力強さを両立させている所以ではないだろうか。

1サビと2番の間に挟まる間奏に3拍子と5拍子の小節が組み込まれている。こういう拍子の変化もそうだけど、曲調やサウンドも普段のKis-My-Ft2の楽曲ではなかなかお目にかかれない新鮮さがある。

2番Aメロではギターが入ってくるのだが、玉森の歌唱に寄り添うかのような優しいサウンドが好きだ。劇中で玉森演じるユウタがミュージシャンであることも重なって「心が揺れても今は振り向かない」という歌詞が一層味わい深い。

玉森・千賀・宮田の3人での曲の音源化は1stアルバム「Kis-My-1st」の「Sing for you」以来となるが、3人とも歌声がメジャーなので(ちなみに歌声がマイナーの代表格はKinKi Kids)合わさったときの声のハピネス感が尋常じゃないのがいいなと思う。ドリボは決して希望にあふれている話ではなく暗さや陰湿さもあるので、そんなストーリーの始まりで切なさのあるメロディーを明るいメジャーな歌声で歌うというのは、単に華やかさが増すだけでなく見ている側にも救済されるような気持ちを与えているような気がしてならない。

あと、3人を等しく同列の声のバランスにせずに、玉森の声を一歩前に出して、玉森のすぐ後ろで千賀・宮田が横並びでいるような声のバランスになっているのが、何もかも引き受けてやろうじゃねえか!なユウタと彼を一歩下がったところから見つめるケント・見守るトシヤって感じがして勝手に感動した。

 

SURVIVOR(玉森裕太)

作詞:KOMU、作曲・編曲:STEVEN LEE / Chris Wahle

キスマイ曲でもおなじみの作家陣による玉森ソロ曲。切迫感のあるトラックがズンズンとリズムを刻むのがダンスミュージック好きな私にはたまらないんだけど、好きって以上に血が騒ぐって表現するほうが合ってるような気がする。

歌詞も劇中のユウタ同様に追い込まれているのだけど、それがユウタの心情にハマっていてしっくりくるんだよなあ。曲単体ももちろん素晴らしい。だけどその背景にストーリーが見えるともっと曲の聴こえ方に深みが増すのが劇中曲の良さだろう。

ドリボ本編でのSURVIVORは、プロジェクションマッピングを駆使した演出やJr・女性ダンサーを従えてのダンスがそれはそれはクールでたまらないので、人類のみなさん1:13:04あたりから本編再生てSURVIVOR見よう??

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ビューティフルデイズ(宮田俊哉)

作詞:宮田俊哉、作曲・編曲:ROCK STONE

クールでダンサブルな曲が多い今作の中で、一番ポップでハッピーな宮田ソロ。宮田本人による作詞、作曲はKAT-TUN「Connect & Go」「GIMME LUV」「ONE DAY」などのROCK STONE氏が手がけている。

この曲もキスマイでは聴けないタイプの曲調ではないだろうか。ピアノとストリングスが奏でる軽快でメジャーなサウンドは、ジャニーズポップを通り越してYUKIっぽさを感じさせる。そしてトシヤという役柄にも、宮田自身にもこのテの曲との相性が抜群にいい。こういう曲をグループだったりユニットだったりの複数人ででやるとガチャガチャしすぎてしまうのでダンスミュージックとか何の別のジャンルに落とし込んだりするんだと思うんだけど、ソロでやる分にはこのくらい華やかでどメジャーでも全然違和感がないんだなあと新たな発見だった。

宮田の声はクセがなく聴き取りやすいノーマルタイプで、その中でもメジャーに振れる甘めの歌声の部類に入る。どメジャーな曲をどメジャーな歌声の持ち主が歌うってんだからそりゃあハピネス・イズ・ヒアですよね!!! んで、こんなに明るくてハッピーな曲なのに「もっともっと悩んで 涙を拭いて」っていう歌詞をあてているのが心をグッとつかまれてしまう。文句なしの優勝。

歌詞カード見て気づいたけどラップの「My dream Your dream Day dream」がずっと「My duty Your duty Day duty」に空耳してて、急に現実感出してきたな??って困惑してたのは全て水に流しましょうね…。

本編ではイントロがよりミュージカル調にアレンジされており、演出もTHE・ミュージカルなあれこれをふんだんに取り入れている。見ていてとてもビューティフルでワンダフルでピースフルなので31:00から再生すれば世界平和になること間違いなし。

 

BOMB(千賀健永)

作詞:KENT.S、作曲・編曲:Tommy Clint / MiNE / Atsushi Shimada

同じマイナー調のダンスナンバーでも「SURVIVOR」とはまた一味違うミディアムテンポの一曲。重心の低い四つ打ちのビートに千賀のロイヤルボイスがよく映える。

サビでHigh Cまでキーが上がるのだが、地声裏声の継ぎ目がスムーズで聴いていて気持ちがいい。「どこに行けば見える未来」の部分なのだが、「どこに行けば見える」というように裏声地声裏声中間地声とワンフレーズの中で切り替わる。前半は「けば」で音階が下がるので直前の「」を裏で歌っているが、後半は「」で音階が戻るので「」は裏声と地声の中間の声を出している。

高音域を全部地声やミックスボイスで出せるのもそれはそれで素晴らしいしフェイクなんかは絶対地声のほうが迫力が出るんだけど、部分的に裏声を使うことで曲に抜け感が出てクセになるうまみを出すのも技のひとつ。「BOMB」における裏声の使い方は絶妙で、楽曲全体にとってもプラスに働いていた。

歌詞にはチャンプであるケントの、ユウタとは違う己との葛藤が描かれている。ユウタが実態の分からない何かと戦っているんだとしたら、ケントはただひたすら自分自身と戦っているような気がする。「いつでも自分を責めるから」「こんな僕じゃ満たされない」「想いが自分を許さない」にチャンプとしての美学を突き詰めるケントを感じさせる。そこを意識して千賀が歌詞を書いたのかはわからないけど。

本編でのパフォーマンスは25:00から。千賀自ら振り付けしたダンスをLove-tuneを従えて踊る姿はまさに男の中の男であるチャンプそのものだ。

余談だが、Bメロがどこかで聴いたようなメロディーだなと思って探したら堂本光一の「Bad Desire」にたどり着いた。聴いてみたら思ってたよりはそんなに似てもなかったんだけどね…。雰囲気は近しいものがあるしダンスナンバーが多いので参考文献として聴くのも悪くないと思う。

Crazy My Dream(玉森裕太)

作詞:ma-saya、作曲:川口進 / RAAY、編曲:川口進

1幕終盤、怒涛のパフォーマンスパートの中で披露されるのがこの「Crazy My Dream」。シンセティックなリズムにストリングスが重なるサウンドが重厚なダンスナンバー。

この曲も「SURVIVOR」同様、実態の分からない何かと戦っているように感じられる歌詞。というかSURVIVORもこのクレドリも歌詞が抽象的なのだが、そのおかげで毎年ストーリーやキャラクターの設定に若干の変更があっても世界観をぶらさずに歌い続けられるのかもしれない。

何をいまさらって感じだけど、ユウタ何もかも引き受けすぎやで…と思わざるを得ないよね。まあユウタが引き受けてくれないとドリボの世界の物語が成立しないんだけどもね。

クレドリに関しては音源を聴くよりもパフォーマンスを視覚的に見るほうが圧倒的に心を揺さぶられるので何はともあれ映像を見てほしい。1:02:50あたりから。

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SHOW TIMEのキスマイ曲

本編終了後のSHOW TIMEで披露されるキスマイ曲についても書き出しておく。普段Kis-My-Ft2の7人で歌う曲を3人で歌うので、歌割りや曲の聴こえ方が違ってきて面白い。通常盤の副音声では選曲理由についてもメンバーが話しているので必見である。

  • AAO(千賀・宮田)
  • Everybody Go(玉森・千賀・宮田)
  • MU-CHU-DE恋してる(玉森)
  • Let it BURN!(千賀)
  • モテたいぜトゥナイト(宮田)
  • Gravity(玉森・千賀・宮田)
  • Sha la la☆Summer Time(玉森・千賀・宮田)
  • Endless Road(玉森・千賀・宮田)

 

おわりに

舞台作品の映像化、そして音源化はそう叶うものではないのだが、今回こうして2016年版の「DREAMBOYS」がパッケージとして世に放たれたのはそれを望む声の多さに他ならない。

来年以降ドリボが上演されるのか?キャストはどうなるのか?というのは今のところまったくの未知数だが、一旦区切りとして映像化されたからにはさらにパワーアップしたドリボを見たいというのもファンの本音なのではないだろうか。

嬉しいニュースを楽しみに、DVDを見て、CDを聴いて待ちわびたいと思う。

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