みやまみゅーじっく

ひきこもり女の音楽レビューブログ

【Kis-My-Ft2】LIVE DVD & Blu-ray「LIVE TOUR 2017 MUSIC COLOSSEUM」レビュー(本編・後半)


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前半(Overture ~ いいね!)はこちら↓

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キスマイの真髄はここにあり―個性大爆発の箸休め

MC

ボルテージの高い前半が終わったところでMCタイムへ。男性や小さい子どもの観客が多いことに喜ぶキスマイ。客席の9割を占める女性客に対してそっけなさすぎでは?と若干の疎外感は感じつつも、男性や子どもを多く見かけるということは普段バラエティやドラマをやってきていることのリターンでもあるわけで、そりゃ嬉しいだろうなあ。

詳細なMCの内容は映像を見ていただくとして、大まかな内容は以下の通り。

  • 7年目に突入したキスマイ
  • 横尾がマグロ解体師1級をとった話
  • 出会って15~6年になるキスマイ
  • 堂本光一の切り抜き持って美容院へ行く宮田
  • 玉森ボーイズコレクション
  • 二階堂が見た藤北の夢
  • 藤北に反撃される二階堂

二階堂による藤北ネタのリップサービスの件で藤ヶ谷が「やり方がエイベックス」的な発言をしたレポを見たのだが、自然にざっくりカットするあたりエイベックス…お前そういうとこあるぞ!そういうところもオタク寄りなエイベックスに笑う。

 

なかまっちコーナー

アルバム「MUSIC COLOSSEUM」初回限定盤Bの特典映像「ボクらのミュージックコロシアム」に登場するキャラクターたちによるお楽しみコーナー。たまっちが6人のミュージックファイターを集めた一週間後、スナックSHOW和で打ち上げをするという設定である。

たまっちが和室で暇をつぶす映像は二階堂プロデュースによるもの。トランプでタワーを作ってみようとしたり輪ゴムを飛ばしたりおせんべいをボリボリかじるたまっちはシュールそのものだ。めちゃくちゃ和む。

キャラクターたちが登場するときに一発かます様子は、さすがバラエティで揉まれ続けているキスマイ、ひとくせもふたくせもあるし公演によってバリエーションを持たせているのが楽しい。そしてちゃんとハプニング&名場面集に収められているのもありがたい。

  • なかまっちを販促するたまっち(かわいい)
  • 絡みづらい渋ミツ(トッポギ)
  • たいピーチの吐息を通訳する渋ミツ(ピンク同士通じ合うものがあるのか)
  • みやっちとPPPH(幼なじみ感かわいい)
  • 横濱ハーバーを持参するワッター(横浜出身)
  • FIRE!!!のマネをするジョッシー(かくれんぼ前にもこれをやるジョッシーに応酬するたいピーチと苦い顔する渋ミツまでがワンセット)
  • KEN-KING「パン!パパン!Mで~~す!」(天才か…)

7人揃ったところで、渋ミツとワッターの行きつけのスナックSHOW和へ向かう御一行。「スナックSHOW和」では渋ミツと横さんと宮ママだったわけだが、横さんとワッターの相関関係は?とかそもそも渋ミツとワッターが連れ立つようになったきっかけは?とか想像するのも楽しい。食品会社に勤めるサラリーマンだった横さんは転職して料理人始めたんだろうか…。宮ママに雇われて週2回スナックSHOW和で自慢の腕をふるっとるんかな。

スナックSHOW和に着いてからもみやっち→宮ママへの華麗なる早替え(ポツリ早くな~~い?)がいちいちツボる。

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かくれんぼコロシアム

今回のツアーが傑作だった点の一つに間違いなく挙がるのが「かくれんぼコロシアム」だろう。アリーナツアーというサイズ感を活かし、会場内に散り散りになったメンバーがあの手この手で客席やスタッフに紛れるかくれんぼ。ライブの合間にかくれんぼをするとはなんと平和なことだろうか。

かくれに行くメンバーと探しに行くリトル宮ママたち(横アリ仕様に派遣の子たちもいる)の攻防もさることながら、このコーナーを仕切る宮ママの絶妙なトーク回しも見どころである。デビュー当初のコンサートからお笑いコーナーの仕切りを担当している宮田だが、6年目ともなるとつなぎのトークにおける言葉選びの秀逸さが光っている。リトル宮ママたちを叱咤する言葉も宮ママのキャラクターが入っているとはいえ先輩から後輩への優しさを感じるし、客いじりも雑っぽくも不快にさせないところが実に良い。

このかくれんぼ、初日からやってたわけではなく3会場目の札幌から始まったコーナー。伝説の新潟初日宮ママ殺人事件~SNOWDOMEの約束~のズッコケからここまで持ち直したのは賞賛に値すべきだろう。

 

レッツゴー!!

宮ママから渋ミツに身ぐるみ剥がされ一周ターンして、オタクのみやっちになるあの数秒にめちゃくちゃアイドルを感じて萌え苦しいところから「レッツゴー!!」がスタート。

四つ打ちのリズムとわかりやすく盛り上がるサウンド、前向きで元気になれる歌詞によって生み出されるエネルギーがとても魅力がある楽曲なのだが、個性あふれるキャラクターの格好をして歌うキスマイのなんと楽しそうなことよ。音に合わせてノッてみたり背中に飛び乗ったりヲタ芸したりジョッシーはマイクを持つ手の小指が終始ピンと立ってるし…みんなキャラが濃ゆいし自由だな。のびのびしてていいよ(CV.宮田俊哉)

 

So Crazy~Supernova

Travis Japanによるパフォーマンス。現在はメンバー構成が異なっているので、森田美勇人・梶山朝日がいるトラジャが映像に残る貴重な公演である。

中山優馬「So Crazy」でしっとりと、V6「Supernova」で色っぽく激しく魅せる彼らのとにかく高いダンススキルに目を奪われる。そもそもグループの成り立ちがダンス選抜なのだからダンスが上手いのは当たり前なのだが、グループとして踊る時の一糸乱れぬ動きはジャニーズ屈指の統率のとれた揃い方だ。

メンバーひとりひとりのことを詳しくは存じ上げないが、宮近海斗の主人公感と中村海斗のヒモみと七五三掛龍也という存在はずっと気になっているよ……。というか松田元太・松倉海斗加入により、1グループの中に海斗が3人いるTravis Japanおもしろいな…。

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愛を誓い恋をする至極の3曲

君のいる世界

会場の端と端に立ち向かい合うようにして現れたのは、白を基調にメンバーカラーがあしらわれた王子様風衣装+ハットに白く長いマントを身にまとった北山と藤ヶ谷。ステージにこの二人だけが存在している時の最強感は、キスマイのライブの醍醐味とも言える。

会場全体を力強く抱きしめるような北山の歌い出しと、優しく包み込むように歌う藤ヶ谷の好対照なところも凄まじく美しいシンメトリーだ。こんなに息を呑むように見つめる8小節ってあるだろうか。(いや、ない。)

Aメロを玉森、Bメロを横尾・宮田/千賀・二階堂と続いていくのもたいへんロマンチックでうっとりしてしまう。あたたかなラブ・バラードの世界観に引き込むのに余計な演出などいらない。ただそこに彼らがいるだけで「君のいる世界」が成り立ってしまうのである。

リフターが高く上がっていくと、マントの白く長い布が下まで伸びてゆらめく様子が浮かび上がり、その姿もなんとも麗しい。引きの映像が多く入っているのも会場全体の雰囲気を感じることができて良い。

この曲の勝訴ポイントは、宮田俊哉の溢れんばかりの王子ぶりではなかろうか。自分の歌割で多めに動いちゃうとこ!!!アウトロでニコっと笑って民衆に手を振るとこ!!!あんなんけしからん!!!今すぐ建国しよ!!!

玉森・北山が客席を見つめて小さく頷いているのもグッとくるし、高いところが怖かろう二階堂の顔を見ると「タカシ頑張れ…もうちょっとだぞ…!」と応援したくなる。見ている側の情緒の乱高下を激しくさせるバラード、実にしんどい。大好き。

 

キミとのキセキ

「君のいる世界」でうっとりさせてくれた後はポップでアップテンポな「キミとのキセキ」。白のマントを脱ぎ去って身軽になったキスマイと手の振りを一緒に踊る一体感が気持ちいい。

このマントがなくなって改めて思うのは、ローラースケートを履いたままリフターであんな高いところまで上がるのって掴めるポールがあるとはいえ不安定だし一歩間違えたら落下の危険もあるわけで、アイドルってすごい…ってただただ感心してしまう。

そういえば伝説の(?)2016年ハロウィン音楽祭もキミキセ→むちゅ恋のメドレーだったっけ。今回のツアーでこの曲順になったのは偶然なのか必然なのか…。

そもそも「キミとのキセキ」は、玉森主演ドラマ「ぴんとこな」主題歌として制作された曲。

ドラマサイドから〈切ない片思い〉〈10年に及ぶ純愛〉〈奇跡の出会い〉などのキーワードをもとに〈大切な人と共にいる時が最高の瞬間であり最上の幸せ〉というテーマを表現した楽曲にしてほしいとの要望から制作がスタート

Kis-My-Ft2、新曲“キミとのキセキ”は玉森主演ドラマ「ぴんとこな」主題歌 - TOWER RECORDS ONLINE

愛する幸せストレートに歌うこの曲で、各々がメンバーカラーのブーケを持ち一言ずつプロポーズするという演出のなんと愛らしくアイドルなことか。この部分も毎回セリフを変えてくるので楽しみの一つになっている。

特典映像に他公演でのプロポーズも収録されているのでぜひ見てほしい。個人的にはレポで見かけた北山のゼクシィネタがリア恋感があってアガったのだが、大人の事情で特典には入っておらず無念…。

 

MU-CHU-DE恋してる

きた~~みんな大好きむちゅ恋~~!キスマイ楽曲の中でも一二を争うポップでキュートなハッピーチューンを今回のツアーでも入れてきたのは、やはりこの曲の人気の高さを反映してのことだろう。

Aメロを藤ヶ谷が歌う間、他のメンバーはポーズを取ってストップしているのだが、宮田と北山が何やらわちゃわちゃしているようだぞ…?ちゃんと引きの画角を完パケに使ってるエイベよ…(固い握手)。

センターステージがメインステージになっているセットの良いところは、メンバーが半分ずつ前と後ろを向いて前方面にパフォーマンスを魅せられるところだが、その醍醐味を存分に感じられる。会場中に愛と恋をニコニコしながら振りまくキスマイを引きで見ていると尊い気持ちになる。

この曲のテイストと振付のかわいさによって生み出される多幸感。心の中にカラフルなお花畑が広がっていく心地よさ。言葉で言い表すことが野暮になってしまうこの感覚は、私があれやこれや言うよりも見たほうが早いのでとにかく見て。(レビューとは…?)

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幻想的な空間からラストスパートのダンスナンバーへ

SHE!HER!HER!のサビをアレンジしたインストに合わせて、全身を鏡で覆われた衣装のJrが照明やレーザーとシンクロした幻想的なパフォーマンスを披露する。

メンバーが出ていない曲間のつなぎをいかに演出するかがコンサートの出来を左右すると言っても過言ではない。このつなぎの部分をJrが担うわけで、そういう意味でJrがただのバックダンサーではないということを思い知らされる。Jrも同じステージに立つ重要なキャストなのだ。それにしてもこの「MUSIC COLOSSEUM」には川島如恵留の見せ場が何度も出てくる。Jr担にとって自担が先輩のコンサートで活躍し映像に残ることほど嬉しいものはないだろう。

 

One Kiss

このライブで最も意表を突かれたのが「One Kiss」である。波打ち際で戯れる男女の夏の恋を描いた、切なくメロウなトロピカルハウス。アルバムの中でも異彩を放つ秀作であるこの曲に、宙に浮いているかのようなマジックを取り入れてきたのは驚いた。

「空中浮遊 マジック」などで検索すれば種明かしが載っているので気になる方は見てほしいのだが、このマジックは単に正面を向いて座っているというパフォーマンスだ。キスマイはこれに加えてうつ伏せの状態やエアウォークするというプラスアルファを加えてきた。

ワイヤーで吊ってる旨のことを副音声でやんわりと言及しているが、その仕組みが映像で見た感じではよくわからない。この演出を成り立たせるためにコロシアム風の柱のセットや内側に鏡がついているのでは?というツイートも見かけたが真相やいかに。

そんな仕掛けにも驚かされるが、曲中で魅せるメンバーの表情や手指の振りの繊細な美しさに引き込まれる。左手はポールを掴んでいるし体は拘束されているような状態なので、自由がきくのは右手だけ。その右手の振りと顔の表情だけで曲の世界観を魅せる表現の幅に心を奪われる。しかも同じ振りをしていてもメンバーによってこちらが受ける印象が微妙に異なるのも面白い。

アウトロで一人ずつリフトダウンでステージ下に消えていくのだが、この演出もニクイ。ラストの「One Kiss 誓うよOne Kiss」の宮→玉→藤の一連がどツボすぎてときめきが止まらない。個々でもいいのだが、この3人の流れワンセットで美しいのだ…。誰にもわかってもらえなくても声高に主張していくぞ私は。

ひとりひとりの振りや表情の違いなどはマルチアングルでじっくり堪能できるので、ぜひ全員分最低一周は見ていただきたい。何度見てもおいしいよ。

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Intermission

One KissとGravityの間にIntermissionとしてパフォーマンスが入る。

まずは二階堂・千賀が腕を大きく使ったダンスを披露。キスマイ永遠の謎というか七不思議の一つだと思っているのが、顔も性格も似てないニカ千が醸し出す双子感だ。グループ内唯一の同学年かつ、年少コンビかつ、いにしえよりのシンメというのもあるが、歌や踊りのパフォーマンスで魅せる一体感にはいつ見ても驚かされる。

続いて北山が登場。Jrとともに余裕すら感じさせる貫禄を見せつけてくれる。キャップを口にくわえて踊り、最後の見せ場で頭にかぶるところも抜け目ない。

横尾・宮田は手の形をした蛍光のアイテムで幾何学模様を描く。他のメンバーのパートに押されてそこまで印象強くないが、あれはあれで揃えるのが難しそうだ。

頭上のアングルから映されるのは北山・二階堂・千賀によるフィンガータット。指で描く図形が次々と変化していくこのパフォーマンス、海外のアーティストがMVに取り入れて話題になり、日本でもこのライブDVD「MUSIC COLOSSEUM」発売後に「嵐にしやがれ」で取り上げられてキスマイのオタクたちが騒然としたのが記憶に新しい。

フィンガータットでつくる万華鏡、「フィンガーカレイドスコープ」は、もともと日本のパフォーマンスグループXTRAPの動画が火付け役と言われる。

 

こういう世界最先端のパフォーマンスをライブにいち早く取り入れていくキスマイ並びにスタッフ陣の感度の良さに思わずうなってしまう。ジャニーズでやってないこと、日本でやってないこと、そして世界で誰もやってないことを見つけ・作り出し「キスマイのライブでしか見られない」ものを組み立てていく。これこそライブを「作っていく」醍醐味なのだろう。手指だけでやるダンスができるのもアリーナツアーの規模感だからこそなのかもしれない。ドームだと間延びしそうだもんなあ。

そんなフィンガータップの後は玉森のダンス。彼の程よい力の抜けのあるダンスの特徴と直前のフィンガータップとの対比も相まって、短いカウントながらも長い手足が映えるダイナミックさを感じさせる。

藤ヶ谷は顔の前で魅せるフィンガーダンスを。Jrを横につけた玉森と違い、自分の横と前のかなり近い位置に配置することで目線を手の振りに集めている。繊細な指の動きと表情はさすがといったところか。息をフッと吹きかけてニコッと笑うラストのカットの画角の素晴らしさ、あの0.5秒だけでもこのDVDの元が取れていると思いませんか…???

最後に7人が円になったときの「これで全員揃った…!」と気持ちが高ぶるこの感覚は何にも代えがたいものがある。

 

Gravity

IntermissionからGravityへのよどみない美しい展開。ここからいよいよ終盤の怒涛のダンスセクションに入る。

AメロBメロではチカチカ点滅するのに対し、サビではパァッと明るくメンバーを照らす照明の使い分けが印象的である。「Don't give up~」の斜め一列になる振りがわかりやすく好きなのだが、ここがちゃんと見れるライティングとカメラの画角なのが嬉しい。

ラスサビ前に8小節のダンスパートが挟まれるのだが、こんなに踊っておいてまだ踊るのか…!という驚きと同時に、背面に映し出されるGravity=重力を意識した映像とダンスの融和性に釘付けになる。

4面に別れるため、座席によってはお目当てのメンバーが全く見えないことになるが、逆に目の前のメンバーに視線を集中させることによって映像×ダンスによるGravityの世界観をより色濃く見せる効果があるのではないだろうか。

それにしても曲自体が良く出来ているGravity。曲が良いってホントにキスマイの強みだよなあって改めて思う。

 

r.a.c.e

ダークな世界観を感じさせるイントロと共に浮かび上がるのはr.a.c.eの四文字。ダンスナンバーが続くこのセクションの中で、「MUSIC COLOSSEUM」の戦うコンセプトを色濃く描き出しているサウンドと歌詞をさらに増幅させているのが千賀による振付である。

前回のツアー「I SCREAM」やシングル「Tonight」などでもキスマイ楽曲の振付を数多く手がけている千賀だが、この「r.a.c.e」でもキスマイをカッコよく魅力的に見せるフォーメーション・動作の構成が実にうまく出来ている。こちら側が見たいキスマイの魅力と彼が表現したいそれにさほどズレがないのはファン冥利に尽きる。

踊りが上手いのと振付の才能というのは別物で、自分自身につける振りとグループにつける振りはまたベクトルが違う。両方が噛み合う例はそう多くないなとジャニーズ全体を見ていても思うのだが、千賀はそれを成しつつあるという意味でもっとざわざわされてもいいのではないか。推してるグループに対する贔屓目が存分にあるからなんというか外野のエビデンスがほしい…という感じ。

話をr.a.c.eに戻そう。全体のダンスもさることながら、間奏の千賀のハンドスプリング→二階堂のキック→北山のフリーズの一連の流れがなんと美しいことか…!1小節ずつの短い間にわかりやすく派手な動きを入れることで、固唾をのんで見つめていた観衆のボルテージを一気に引き上げている。

ラスサビ直前のフェイクを、千賀が伸ばしきって肩で息をしているところまで映像に収めているあたり「エイベわかってんな~天才かよ~~」と投げ銭したくなるから実装早よ。

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PICK IT UP

タイトルと共にPVのカットが映し出されるところから一瞬の静寂、そしてイントロの電子音で踊り出すキスマイ。このほんの数秒で期待値を上げつつ淀みないつなぎになっていて、こういうところで6年目の力量を垣間見えるのが嬉しい。

他の曲でもそうだけど、割と曲のタイトルをスクリーンに出してくれるあたり、新規の裾野が広いキスマイならではな気がする。他のグループでもそうなんだろうか。

目まぐるしく変わるフォーメーションと回転するステージ。Gravity~r.a.c.e~PICK IT UPの激しいダンスが3曲続く中で汗をびっしょりかき踊るその姿には、ライブ終盤というのもあって見てる側の熱もどんどん上がっていく。

そもそも楽曲が持つエネルギーやそれに付随するパフォーマンスが素晴らしいというのもあるが、こうしてライブで他の曲とともに披露されることによって良さが一層増したように思う。

 

全力ファイター

ダークやクールな曲が続いた後は、本編ラストへ向けて「全力ファイター」で一気に駆け上がる。上着を脱いで黒のTシャツになり身軽になったキスマイが会場を煽りまくる。

カップリングでタイアップもない曲だが、ただ励ますだけではなく一緒に戦っていこうと力をくれる応援歌である点がとてもキスマイらしくて好きだ。背中をさすったりポンと押したりするんじゃなくて、「よっしゃ行こーぜ」とバンバンされてる感じ。客席に向けて歌っている彼らもとてもエネルギッシュである。

メンバーの背中越しに客席を映しているアングルでは、こんなに明るい曲なのになんだかセンチメンタルになるのはなぜだろう。ライブをしている彼らが紛れもなく人間であり、その場所に存在して生きていてファンに向かって歌っている。そんなことを感じさせられると尊さで泣きそうになってしまう。あ~~良い曲だな~~(大の字)

 

Everybody Go

本編ラストに持ってきたのはまさかの「Everybody Go」。確かに圧倒的に曲の知名度があり明るく希望に満ちた歌詞が印象的なのだが、あえてここでやるという意表を突かれた感じがした。

それもこれもアンコールでDream onをやりたいがための本編のこの締めなのだろう。もしDream onがアンコールではなく本編終盤にくるセットリストだったならばこの曲が入ることもなかったかもしれない。

C&Rの客席の盛り上がりが映像で見てもすごい。それだけテッパンであり愛されている曲であり、キスマイがキスマイである限り永遠に歌い続ける曲なのだなとジーンと来るものがある。何にも増してメンバーが楽しそうに・気持ちよさそうに歌ったり手を降ったり煽ったりしているのを見ていると、名残惜しくなって胸がいっぱいになってしまう。

曲が終わると北山が軽く挨拶をしてステージ中央のセリから捌けていくのだが、そのあっけなさといったらないよね。現場がどんな感じだったのかはわからないが映像で見る限り「そ、そんなさらっと帰っちゃうの…?」ってくらいすぐに捌けていく。

しかし、彼らが捌けてステージがコロシアム風の映像で覆われ、曲の終わりと同時に照明が落ちた時の客席の反応を見るにそれは正解だったのだと気づかされる。歓声と拍手から本編に対する満足度と多幸感を感じ取れるし、アンコールへの期待が否応なく高まる。

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【ENCORE】

Dream on

客席の「キスマイGO」の声に押されて流れてきたのはDream onのイントロ。イントロやサビで客席も一緒になって歌う曲の構成は、まさにライブでやるために作られたことを物語っている。最初からファンに歌わせるためにキーを高く設定したり歌詞カードに色分けしたりする壮大な仕込みが功を奏したわけだ。

それで実際ライブで歌ってもらうとなるとそう簡単にはいかないわけで、歌いどころでちゃんとタイミングよく煽って客を乗せる必要があるのだが、この曲でその役割を担っているのが藤ヶ谷である点からして、Dream onのプロデュースは彼で間違いないという確信が強まるのである。

ラストでトラックのボリュームを下げ、Wow oh oh…のコーラス部分のボリュームを上げるのも憎い演出だし、明るく照らされながら声を出す客席を、その瞬間を噛みしめるように見つめるメンバーたちの表情もすごくいい。

本編ラストでもアンコールのラストでもなく、アンコールの1曲目にこの演出のこの曲を入れてきたというのは、驚きもありつつこの位置だからうまくいったのかもしれない。

 

ズッキューン

宮田の「みんなタオル持ってる?^^」「まわせ!」でグッズのタオルをブンブン回すのが気持ちいいアッパーチューン。

ロックバンドとかで見るタオル回しと違って客席が各々自由にやってるのがとてもアイドルのライブという感じがする。ライブの一体感というよりは、この時間が終わってほしくない名残惜しさがある最後のひと盛り上がりである。

そもそもうちわやらペンライトやらを持っている上にタオルを回って難易度高くない?w それに「うちわは胸の前で」ルールが染み付きすぎてタオル回すのもちょっと控えめなのが、数人とかじゃなく会場全体がそんなんで愛おしささえある。

「Dream on」で感情を大きく揺さぶられた後に、ノリの良い明るくてポップで遊び心のある「ズッキューン」を持ってくる采配が見事だ。ただポンっとこの曲がでてきてもそれなりに盛り上がるだろう。しかし、アンコールで、Dream onの後で、というのがミソなのである。

メリハリを付けて飽きさせない、しんみりさせすぎない、かわいいもカッコいいも面白いもある、そして観客が自分もライブに「参加している」ことを実感させる。セットリストや数々の演出に工夫や試行錯誤を見られて、いいコンサートだな…と嬉しいため息が思わずこぼれてしまった。

 

Thank youじゃん!

「LIVE TOUR 2017 MUSIC COLOSSEUM」の最後を締めくくるのは「Thank you じゃん!」。外周を回りながら手を降ったりファンサしたり、楽しそうにしているメンバーの表情の何と明るいことか。

「じゃあね、さよなら」という寂しさを残す感じではなく、「また会おうね、バイバイ」的な学校の友達に明日も会える感覚に似た気持ちが湧いてくるのは、これはもう曲と歌詞の妙だよなあ。スタンダードでありながらちゃんとメッセージの乗ったシングル曲があるって強いし、リリースから数年経っても新鮮に良さが垣間見えるのは生きてる曲を歌い続けてるからなんだろうな…とわかるようなわからないような感想を抱かせてくれてThank youじゃん…。(Sexy Thank Youと言いたい気持ちをグッとこらえた)

ジャニーズJr.そしてTravis Japanが紹介されるが、単に紹介するのではなくひとりひとりカメラアピールできる時間を取っていて、二階堂が「みんな今はJrだけを見てあげてー!」と声をかけてるのが愛でしかない。

北山による最後のC&R、BGMが一瞬切られて会場中に響き渡る「Kis-My-Ft2」のコール、円になって深々とお辞儀する7人と飛び交う銀テープ、ここに「MUSIC COLOSSEUM」ツアーの成功を実感させるし、心満たされる瞬間がある。

ダメ押しに外周を歩いて会場後方へ向かうのも、アリーナ会場という規模が成せる距離感の近さだ。ステージの奥ではなく手前側に捌けていくのも意図してやってるのだろうか。まあこの辺は単にセットの都合なのだろうが、心理的距離を近く感じさせる効果もある気がしている。

今回のツアーの構成演出の舵取り役である二階堂がラストの締め。テキストを読んでいないので本当のところはどうなのかわからないが、これまで北山・二階堂でやってきた構成演出の部分を、今回は二階堂に大きく権限委譲されている印象を受けた。それゆえに最後に二階堂がひとり残ってコメントを残していく姿は感慨深い。舞台演劇で演出家がカーテンコールに出てくるような、ファッションショーでブランドデザイナーが最後にランウェイを歩くような、そういう覚悟に似た責任感を背負っている気がして胸が熱くなるのである。ところどころで見せる演出の鬼の顔…彼の鋭い目と会場の雰囲気を読み取る感覚を私は信頼しているので今後ともよろしくなタカシ…という気持ち。タカシいいよねタカシ…。

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おわりに

アイドル、特にジャニーズのアイドルはコンサートのステージにて真価を問われる。歌・ダンス・魅せ方・ファンとの距離感・エンターテイメントの解釈…。普段テレビや楽曲のリリースなどで積み上げてきた経験を踏まえて自分たちにしか出来ない作品を作り上げていく。

デビューから6年経ったキスマイが提示した「MUSIC COLOSSEUM」は、常に上を目指し唯一無二の個性を突き進むという覚悟と決意を私たちに提示した。その挑戦の意志を視覚的に体感させてくれたライブ作品であったように思う。

バラエティー番組はもちろん、舞台・映画・ドラマと個々の活躍の場をどんどん広げて絶好調のKis-My-Ft2。2018年もアルバム+シングルの同時リリースとツアーが決定している。今年は彼らのどんなステージが見せてくれるのか、大いに期待したい。

 

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