2024年5月8日、Kis-My-Ft2の10枚目のアルバム「Synopsis」がリリースされた。
Synopsis=あらすじ と題された、「To-y2」以来4年ぶりのオリジナルアルバム。
シングル2曲、メンバープロデュース6曲に加え、マネージャーなどのスタッフも「今キスマイに歌ってほしい曲」をテーマに楽曲をプロデュース。
これからのキスマイの展開を楽しみにさせるような楽曲が揃った。
#先の読めないあらすじを
Synopsis.
それは、アルバムを聞く、
あなた次第で変わるあらすじ。それは、ライブに参加する、
みんなでつくりあげるあらすじ。それは、理想を追う、
メンバーによって進化し続けるあらすじ。Kis-My-Ft2のあらすじは、
メンバーとあなたとともに、
変わり続ける。さぁ、ここから、
Kis-My-Ft2 10th ALBUM Synopsis
期待を超える展開をいっしょに。
この記事では通常盤に収録の15曲をレビューしていく。
(レビューというかただの感想になってるのであしからず、、、w)
総評
解き放たれた創造性
Synopsis=あらすじ と題された今回のアルバム。
テーマに縛られず今キスマイがやりたい曲をぎゅぎゅっと詰め込んだ感が自由でいい。
ダンスミュージックの軸はありつつも多様なジャンルの楽曲を散りばめていて、チャレンジングな一面も見せている。
ある程度の筋書きは書いておきつつ、曲を聴く人、ライブに参加する人、キスマイ自身で変化していくことを許容する余白を残すところがなんともニクい。
Synopsis(あらすじ)という、言ってしまえばどうにでもできるテーマ・コンセプトだからこそ、作り手の技量が試されるというものだ。
等身大の洗練さを感じさせて、でもそれは決して背伸びしてるわけじゃない。
“今”の現在地のキスマイをしっかり楽曲で表現していて、6人体制初のアルバムとして丁寧に作られていることが伝わってくる。
だからこそ、こちらも想いのこもった楽曲を丁寧に聴いていきたい。
そう思わせてくれる渾身のアルバムに触れられることがうれしい。
進化していく歌唱
あと、単純に歌がうまくなっている体感がすごい。
ユニゾンよりもソロパートが多い印象で、誰かがとかでなく6人全員が歌を通した表現の広がりと深みが増している。
キスマイには音楽性の多様さやメンバーの歌声の伸びしろに毎回のように驚かされているけど、まだまだ進化(深化)していくのか…!
聴けば聴くほどやみつきになる
まっさらな状態で初めて聴いたとき、特に前半は似た感じの曲だなという印象で正直言ってピンとこなかった。
でも、初聴でピンとこなかった曲やアルバムほど聴けば聴くほど病みつきになるものだ。
聴けば聴くほど、細部を見れば見るほど、曲への愛着が増して好きになっていく。
コンセプトや作りからして、ちょっと内向きなアルバムなのかなと思うと全然そんなことはなく、キスマイは一歩先を見すえて歩みだしている。
ド派手さとは違う、奥底から湧き上がるエネルギーに満ちているアルバム、それが「Synopsis」なのである。
楽曲レビュー
“10th” Overture
作曲・編曲:長橋健一
Programing & All Other Instruments:長橋健一(agehasprings Party)
長編RPGのOPのような壮大なオーケストラ楽曲。
不穏なメロディとコーラスが奏でる序盤は、主人公たちの行く手を阻む困難を表現しているかのよう。
ピアノの音色とストリングスから始まる中盤~終盤は、これから始まる物語に希望をもたらすような明るさと華やかさがある。
単なる導入曲ではなく、この1曲だけでも「Synopsis」を体現する物語性があり、スケールの大きさを感じることができる。
Loved One
作詞:D&H(PURPLE NIGHT) / 栗原暁(Jazzin’park)
作曲:Tommy Clint
編曲:Tommy Clint / 前田佑
今回のアルバムのコンセプト楽曲。
リード曲ではなく、あえてコンセプト楽曲と言っている点に今アルバムのこだわりが見える。
「Loved One」がアルバムの顔というよりも、アルバムの概念、基準のような位置づけということだろうか。
実際、MVが制作されている曲調の異なる曲「I Miss You」を収録曲のラストに持ってきており、2曲がまるで対のようだ。
口笛から始まり「“10th”Overture」からの壮大さはそのままに、わくわくするイントロから始まる。
アタックの強いラップがクールなAメロ。
パーティ感のあるBメロから、雰囲気を落としてパレード風に盛り上がっていくCメロ。
四つ打ちの強めのリズムに乗るサビ後半は、口ずさみたくなる耳なじみのよさがある。
段落ごとに曲の雰囲気を変えて、一筋縄ではいかない感じがたまらん。
部分部分でみるとゴチャっとしちゃうのかな?と思わせといて、ちゃんと収まりよく1曲にまとまっているからすごい。
字面通りの楽しいパーティの意味と、御一行という意味のパーティのどちらの意味でもとれる歌詞。
前者の意味だとキスマイとファンがライブで盛り上がる図を想像できるし、後者の意味だとキスマイ自身がKis-My-Ft2というRPGを攻略していく図が浮かび上がる。
“この先に 何があっても立ち上がれる”
“失ったものもあるけど 大切な人 大切なもの…”
“この先に 何があっても笑顔がある”
前アルバムから4年という歳月は、ただ過ぎていったものではないことを思い知らされる。
それでいてまっすぐに、
“迷いはない party is never gonna stop”
と決意表明しているのがカッコよすぎる。
party=ライブ も、party=キスマイ も決して止まらないんだとしたら、それはもうキスマイからのでっかい愛なんよ。
そう、それが「Loved One」なんやね。
コンセプト曲は、想いが詰め詰めなくらいがいい。
C’monova
作詞・作曲・編曲:HIKARI
31stシングル。
勢いそのままに、疾走感たっぷりの「C’monova」が続く。
細部までこだわって作られた珠玉の一曲であることに、改めて感嘆のため息が出る。
▼レビューはこちら
Connecting!!
作詞:SHOW
作曲:Dirty Orange / SHOW
編曲:Dirty Orange
やっぱりみんなと一緒に歌いたいとか、騒ぎたいっていうのが大前提あって、”等身大のキスマイ”でありながら、かっこよくみんなと歌える曲というのを意識しました。ライブに来る前に予習してきてもらって、一緒に遊べたらいいかなと思います。
プロデュース楽曲に込めた思い|二階堂高嗣
重低音とクセになるC&Rがキャッチーな二階堂プロデュース曲。
デジタルロック調としているが、限りなくダンスミュージック寄りかな。
楽曲全体の感じとかもK-pop女性グループがやってそうなテイスト。
玉森ソロパートの “ネット止まるだけで持て余す時間” の言い回しがクセになって好き。
歌詞カードもC&R部分を色を変えて表記する工夫がされている。
みんな歌詞カードも見ましょう👄
“バッテリー忘れちゃったもうバカバカ!” のフレーズがかわいい。
ポコポコ頭叩いてるみたいなかわいさがある。
ここが宮田パートなの天才か???
誠にありがとうございます。
バリ3ってワードが通じるのってどの世代までなんだろう?
急に同世代出してくるキスマイ好きだよ、、、
Keep it 100
作詞:D&H(PURPLE NIGHT)
作曲:Nihos Hanna / Niklas Jarelius Persson / Christian Fast / ALYSA
編曲:Niklas Jarelius Persson / ALYSA
”音楽を楽しむ”という部分にすごくフォーカスした楽曲です。グルーヴを感じて音楽に乗ることをみんなで楽しめたらなと思ってるし、それが表現できる振付をつけたいと思ってます。曲を楽しむためにも展開が多く、あえて聞きなじみの少ない曲をチョイスしてみました。
プロデュース楽曲に込めた思い|千賀健永
千賀プロデュース楽曲。
これこそロック的なヘビーサウンドが心臓に響く。
タイトルの「Keep it 100」は、ハイウェイを100kmで走るのと、スラングの“keep it hunnit”(率直に正直になること)をかけているのだろうか。
曲調の荒々しさに、歌詞の強気な感じがよく合う。
ヘビーなサウンドに引っ張られてあまり気にならなかったが、確かに展開が多い。
力に任せてブンブン振り回すのではなく、落ち着きもありながら我が道を行く芯の強さが伝わってくる。
こういうサウンドも歌詞もゴリゴリな曲は、否が応でもテンションが上がるね。
余談:キスマイの車系ソングでパッと思い浮かんだのが「r.a.c.e」なんだけど、あれはハイウェイじゃなくてサーキットを走ってたな、、、
WANI-WANI
作詞:Michelle143
作曲:Chris Meyer / Erik Wigelius / Adam Wolf
編曲:Chris Meyer / Erik Wigelius
“大人っぽく”という1本大きな軸があって、“余裕”だったりそういうのは出していきたいと思いました。ライブでパフォーマンスするとなると大変になるかなと思いますが、こういう曲は「キスマイっぽい」とか「好き」って声を聞いたりするので、聴いてテンション高めて貰えたら嬉しいです。
プロデュース楽曲に込めた思い|玉森裕太
玉森プロデュース楽曲。
キスマイ担の血が騒ぐとはこういう曲のことを言うんや!的なオラオラ系EDM。(EDMなの…か?)
ハードなダンスナンバーになることを否が応でも期待してしまう。
歌詞の内容もかなり煽っていてゾクゾクする。
“プレッシャー上等 俺が登場”
“何がわかる?外野なんかに”
“するかよ Drop out”
いやぁ、しびれるね。
随所にこういった強気な歌詞が並んでいて、キスマイがやるっていうんならアッシらも加勢するぜ!!って気分になる。
こういう曲における玉森パートはハッとさせられる。
清廉な声で挑戦的なフレーズを歌うのがいいんですよォ…(デュフデュフ)
Chillax’
作詞:JUN(Blue Vintage)
作曲:Victor Sagfors / Keb / Holger Lund
編曲:Victor Sagfors / Holger Lund
レコーディングスタッフによるプロデュース曲。
フィンガースナップとギターをメインとしたシンプルなトラックに、ゆったりとしたキスマイの歌声がチルい休み前ソング。
ここまでハードなサウンドが続いていたので、ホッと一息つけるひととき。
シンプルなトラックなので、一人ひとりの歌声がくっきりと浮かび上がってくる。
まるでメンバーがソファの隣でまったりしているかのよう。
1番サビ~2番の二階堂パートが至高。
力を抜いたハスキーボイスでのやわらかいラップ回しが、丁寧に淹れたカフェラテのような絶妙な風味で良い。
全体のバランスを見てこの曲が選ばれた可能性もあるけど、キスマイのレパートリーの中にチルソングもしっかり入ってきているのがうれしい。
こういう優しいサウンドの曲だけ集めたプレイリスト作りたさある。
HEARTBREAKER
作詞:Kanata Okajima
作曲:Leroy Sanchez / MiNE / Atsushi Shimada
編曲:Atsushi Shimada
31stシングル。
6人のキスマイの初手が、未練たっぷりソングだと誰が予想できただろうか。
アルバム「Synopsis」では、楽曲の真ん中にドンと鎮座し存在感を放っている。
▼レビューはこちら
B-SIDE
作詞・作曲・編曲:40mP
二面性を意識した楽曲になっていて、人間の弱い部分だったり汚い部分があるから綺麗なところがより綺麗に見えると思うので、キスマイの6人がより立体的に、人間の深さみたいな部分も感じていただけたらと思います。
プロデュース楽曲に込めた思い|宮田俊哉
ボカロPの40mPを迎えた宮田プロデュース曲。
メロディの音数が多かったり、トラックにデジタルの軽さを残していたりするところにボカロ曲っぽさが出ているし、アルバム前半の楽曲群とはまた違った疾走感を持つ個性的な一曲に仕上がっている。
抑えめなキーのメロディが、感情を押し殺してる感じになって余計に深淵を覗いている気分になる。
随所にオクターブ上のコーラスを重ねているのも、二面性の表現になってて曲に深みを出している。
“叫声を聞きたい”を歌詞見ずに聴いたときに、
“嬌声”のほうかと思っちゃってそんなエロい曲なん?って鼻息荒くしてすみませんでしたw
ここに懺悔します!w
ほしゆい
作詞:浅野祥
作曲:MIKAGE PROJECT
編曲:関口昌大
若い方達にも外国の方達にも、新鮮で面白いように聴こえる楽曲に仕上がったと思います。「光」をテーマに綺麗な日本語と英語を組み合わせた歌詞にも注目して欲しいです。
プロデュース楽曲に込めた思い|横尾渉
横尾プロデュース曲。
琴や三味線、横笛、和太鼓などの和楽器を取り入れ、デジタルサウンドと融合させた和洋折衷な楽曲。
個性的でありながらも、和のテイストもキスマイ(ユニット含む)の楽曲にはたびたび登場していることから、「あらすじ」感がこの曲でも表現されている。
タイトルを「星結い」ではなく「ほしゆい」とひらがなにしているところも、和に寄りすぎないようにバランスを取ったのかな。
Aメロ・Bメロのボーカルに響きの強いエフェクトがかかっていて、光や星をテーマにした世界観の広がりを感じさせる。
ラストに畳み掛けるような和太鼓のリズムが、圧巻のラスト。
最後のフレーズでスッと止まるのも、静と動がはっきりしていて曲にメリハリを与えている。
ライブでどんな演出・パフォーマンスで見せてくれるのかが楽しみだ。
With…
作詞:Dvil / 長沢知亜紀 / 永野小織 / Sorato
作曲:Johann Sebastian Bach / Dvil / 長沢知亜紀 / 永野小織 / Sorato
編曲:Sorato
大人の余裕が垣間見える曲になってると思います。歌詞は、日常の見過ごしがちな幸せや、支えてくれる人がいるから前に進めるという世界観にしたくてお願いさせてもらいました。
プロデュース楽曲に込めた思い|藤ヶ谷太輔
藤ヶ谷プロデュース曲。
バッハの名曲「G線上のアリア」をサンプリングした意欲作。
ただメロディを使うのではなく、R&Bとの融合をうまく図れているのが素晴らしい。
曲全体から幸せがいっぱい溢れてくる。
これをかけるためだけに結婚式を挙げたいまである。(なお相手)
こういうテイスト、すごく好き…!
キーが高めだからこそ、思いの強さや多幸感がぎゅっと伝わってきて心が温かくなる。
こういう曲でAメロが藤ヶ谷だとすごく安心。
これぞ大人の余裕と包容力や…!
間奏やアウトロで流れるメロディが、思わず鼻歌歌っちゃうかわいさ。
Reset
作詞:竹縄航太(tarareba)
作曲:TAKAROT / Funk Uchino
編曲:TAKAROT
宣伝スタッフプロデュース曲。
切なさが爆発している大人のラブバラード。
幸せいっぱいの曲の前後に超絶失恋ソングを持ってくる曲順よ。
情緒不安定オタクの完成です。
“さよならじゃなく 元いた場所へ”って、たださよならと別れるよりもつらさが増すようで胸が痛くなる。
なかったことになんてできないのにね。
行き場のない感情をぶつけるように歌い上げるのがまた悲哀をかきたてる。
「HEARTBREAKER」もそうだけど、未練がにじみ出るような楽曲を歌わせたい何かがキスマイにはあるのか…?
バリバリカッコいいキスマイ⇔未練引きずりキスマイ を行ったり来たりして楽しんでいる鬼畜オタクことワイ。
Forever girl
作詞:柿沼雅美(Relic Lylic,inc.)
作曲:Hubert Ng / JYPHAN / TAQUEL
編曲:Hubert Ng / JYPHAN
マネージャープロデュース曲。
王道のミディアムポップ。
エンディング系楽曲大好き侍、好きにならずにいられないんだわ。
「Hurray! Hurray!」「Yeah E Yeah!!!!!!!」「Smilest」のラインが好みなら、この「Forever girl」も絶対に好き。(決めつけるな)
ハッピーがあふれる歌詞の世界感も、あたたかい楽曲の雰囲気も、全部好き。
Bメロ終わりにスネアが鳴るとこがめっちゃツボなんよな。
ベタな曲展開が例外なく好きでさぁ…。
全部見透かされてるようで降参。
全編にわたって千賀が裏メロを担っていて、美しい主メロに重ねて美声のフェイクが入るのがまた曲の華やかさが増している。
大サビの宮田ソロがそれはもう透き通る美しさで、ここだけで白飯2杯いけるわって感じ。
ラスサビの“Forever girl”の宮千の掛け合いも聞き逃したくないところ。
宮千に限らず6人の歌声が美しくて温かくて胸がいっぱいになる。
聴けば聴くほど大好きが募る一曲。
笑って 泣いて
作詞:森月キャス(Blue Bird’s Nest)
作曲:Naoki Itai / Hayato Yamamoto / Nao Nishimura / KOUDAI IWATSUBO
編曲:Naoki Itai / Hayato Yamamoto / Nao Nishimura
マネージャープロデュース曲。
疾走感あふれるポップ・ロック。
ソロパートが多めの今回のアルバムの中で、サビがしっかりユニゾンで歌われている曲のひとつ。
キスマイの力強いハーモニーを楽しむことができる。
そんな中でも、藤ヶ谷パートの“It’s wonderful days”の伸びやかさからしか得られない栄養がある。
こういうパートを他メンバーが担うことも多くなったキスマイ。
藤ヶ谷が歌うことで原点回帰のような、バチッとハマる感じがあって気持ちがいい。
歌詞はこれぞキスマイという内容。
“みんなを励ます君が ほんとはきっと 誰よりずっと つらいはずなのに”
“みんな違うチグハグな”らしさ””
“七転び八起きじゃ足りないね 九死に一生を得る”
一番身近でキスマイを見ているマネージャー陣が、この曲調を選んでこの歌詞に込めた想いを思うとグッとくるものがある。
I Miss You
作詞・作曲・編曲:Yudo
チルなラップスタイルの大人の失恋ソング。
キスマイ失恋しすぎじゃない?w
コンセプト楽曲の「Loved One」とは正反対の、静かに想いをかみしめるような一曲になっている。
確かに「喪失」というテーマは、キスマイのストーリーのキーワードではある。
こうやって作品として昇華するのも、ひとつのアートだよなあと思ったりした。
電話の呼出音を曲に取り入れるギミックが、いっそうシチュエーションをリアルに感じさせる。
電話も通じないし会えないとわかっている相手に想いを馳せる…切ないね。
ユニゾンはなくソロパートで繋いでいく歌割。
メロディが抑えめなだけに、感情をこらえながら“キミ”への想いを淡々と吐露する感じがやりきれなさを増幅させる。
低めのメロディラインで歌うキスマイの歌声もある意味新鮮だ。
歌いだしの宮田と横尾のフレーズ聴いた時点で「あ、これは名曲確定だわ」ってなった。
同じメロディだけど宮田は甘さを残し、横尾は少し諦めを含むような歌声。
この対比だけでも繰り返し聴いても飽きない。
千賀の1番Aメロ、いつもより抑えめに歌いつつも、ただ抑えるのではなくほんのちょっとしゃくりを入れて「らしさ」を見え隠れさせている。
玉森のサビ、“もう”や“まだ”の発声がたまらんやつすぎる。
低いメロディラインのときの絶妙なフレーズ回し大好き芸人なのでね…。
藤ヶ谷はさすがの一言。
何気なく歌っているように感じるけど、歌うまだからこその自然さ。
ラストの“Tulu…”も、さみしさと名残惜しさのようなものを感じさせる。
二階堂の優しくメロディをなぞる1番Bメロや2番Aメロもいい。
1枚のアルバムの中で強くも優しくも歌い分ける器用さが光る。
こういう曲をアルバムラストに持ってこれる、キスマイのキャパの底知れなさ。
曲順にしても先の読めないあらすじを見せてくれた。
おわりに
ということで、Kis-My-Ft2「Synopsis」収録曲をレビューした。
6人がこれまで積み重ねてきた経験と、これから歩んでいくストーリーのあらすじ。
聴き手によっても変わるし、キスマイ自身でも変えていける懐の深さを感じた。
やっぱサブスクに曲がないのがもったいないよなあ。
どうせ楽曲を出すなら広く聴かれてほしいな、というのがいちファン心である。
次の展開がどう出るのか楽しみに待ちたい。
参考:
ついにキスマイ10枚目のオリジナルアルバム『Synopsis』発売!! | Kis-My-Ft2|MENT RECORDING
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