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【Kis-My-Ft2】シングル「赤い果実」レビュー

Kis-My-Ft2
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「赤い果実」と聞いて、あなたは何を思い浮かべるだろうか―。

 

2017年11月29日、Kis-My-Ft2のシングル「赤い果実」がリリースされた。

2011年のデビューから6年が経ち、今回は記念すべき20枚目のシングルの発売。

常に新たな一面を見せて楽しませてくれるキスマイの「今、この瞬間」を感じられる楽曲が収録されている。

 

Kis-My-Ft2 通算20枚目のシングル「赤い果実」が、11月29日に発売決定!

 「赤い果実」は、玉森裕太主演のテレビ朝日系金曜ナイトドラマ「重要参考人探偵」主題歌。

今回のドラマ主題歌のために書き下ろされた「赤い果実」は、これまでのキスマイのシングルとは一線を画す、ミステリアスな大人の魅力が詰まった楽曲。

カップリングには、ダンスナンバーからPOPチューン、そして冬の季節にぴったりなミディアムソングを収録。

シングルながら様々な顔を持つキスマイを感じられる作品となっています!

DISC | Kis-My-Ft2 Official Website

 

11/29:「赤い果実」レビュー更新。c/w曲は後日追記します。

12/2:c/w 全曲レビュー更新しました。

 

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赤い果実

作詞:Litz、作曲:HIKARI / 原田峻輔、編曲:CHOKKAKU

テレビ朝日系金曜ナイトドラマ「重要参考人探偵」主題歌

 

作詞のLitz氏は、Kis-My-Ft2「Perfect World」、ジャニーズWEST「オンリーロンリー」「SUPERSTAR」他、SUPER☆GiRLS・E-girlsなどavex系女性歌手への提供が多い。

作曲のHIKARI氏はキスマイでは「FORZA」、その他、嵐・TOKIO・V6・Hey!Say!JUMPなど、多くのジャニーズグループの楽曲を手がけている。原田峻輔氏はKAT-TUN「TRAGEDY」、Sexy Zone「キャラメルドリーム」など。

編曲のCHOKKAKU氏はキスマイはもちろん、ジャニーズのほとんどのグループの曲に携わっているおなじみの編曲家。あまりにも数が多いので気になる方はJASRACなどのページでご確認いただければと思う。

 

ドラマとの親和性

玉森主演ドラマ「重要参考人探偵」のために書き下ろされた「赤い果実」は、己の無実を証明するために仲間と事件の謎を解くというストーリーに合わせたマイナー調のミステリアスな曲調と深読みしたくなる歌詞が印象的である。

 

ジャニーズ主演の探偵ドラマは思いつくだけでも「金田一少年シリーズ」「33分探偵」「貴族探偵」など数多くあるが、そもそもテレビドラマにおいて探偵を主人公にしたものは昔からあるわけで、事件発生→探偵が解決というフォーマットがドラマ的に使い勝手がいいんだろうな…と思うのである。決め台詞やキャラ立ちもさせやすいしね。

そんな探偵であることを肯定的にとらえて自らのアイデンティティにしている作品が多い中、重要参考人探偵の主人公である弥木圭は事件との遭遇を嫌がり、仕方なく事件を推理する。

死体を見るたびに新鮮に驚き・墓穴を掘り・その結果疑われてしまう不遇さや、そうなってしまった彼の謎めいた過去に迫っていくストーリーに加え、出てくる事件も人間の嫉妬や恨みや闇の深さを感じさせる。主題歌である「赤い果実」の世界観とピッタリ重なってドラマに深みをもたらしているのは間違いない。

 

ミステリアスなサウンド

「赤い果実」が謎めいた雰囲気を醸し出しているのは、Am(イ短調)であるところが大きい。イ短調は「素朴で柔らかな悲しみ」とか「嘆くような品位のある落ち着いた性格」と評され、「赤い果実」でも悲しみや暗さの中にちゃんと光が差してくる希望を感じることができる。

何よりミステリアスなのがサビのメロディではないだろうか。アウフタクト(小節の4拍目)で始まる事自体はそう珍しいものではないが、メロディのリズムがつかみにくく、特に「届きそうで 届かない未来は~」は譜割りが細かい。歌うにはあまりにも変則的なメロディである。

だが、その変則的なリズムでありながらキャッチーなのは、フレーズ頭の「許せない」「届きそうで」「見せたいんだ」の音階が1音ずつ下っているからだろう。

シングル曲、特にドラマ主題歌はドラマのエンディングや番宣、CMで頻繁に放送されるが、サビ頭がわかりやすくキャッチーであることは絶対条件。サビ頭で聴く者の耳を引きつけて、続く変則的なメロディで「ん?」と引っ掛かりをもたせることで1コーラス聴かせる。こういう挑戦的な試みはうまくハマらないと駄曲に成り下がってしまうが、力強いストリングスとギターが引っ張るバックのオケがメロディをしっかり支えているので成立しているんだよなあ。

サビだけでなくAメロBメロも、キスマイ曲の中でも一二を争う歌い手泣かせの難しいメロディであることには変わりはなく、この「赤い果実」の仕様に攻めの姿勢を感じずにはいられない。やってくれたなキスマイ、やってくれたなavex!

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「安定感」で語るには収まらない藤北の歌声

Aメロ藤ヶ谷と北山が交互に歌い分け(2番は北山→藤ヶ谷)。Bメロは藤北のユニゾンに、サビ直前のフレーズだけ玉森が加わる。サビの全員のユニゾンも歌声は藤ヶ谷・北山が一歩前に出ているミキシングになっている。ここまで潔く藤北メインで聴かせるシングル曲って、近年では珍しい部類なのではないだろうか。

昔からツインボーカルとしてキスマイの歌声を牽引してきた二人だが、近年では他のメンバーを含めた歌声になるにあたり「軸」としての安定感を見せていた。しかしこの「赤い果実」では「軸」ではなく「キスマイそのもの」「キスマイの概念」として藤北の歌声を響かせている。

これまでずっとキスマイを引っ張ってきて、他のメンバーがぐんぐん伸びてきたところで、またさらに藤北がギアを一段階入れたような、そんな印象を受けた。安定感に鎮座すること無く、走り続ける――。うまくなったなあと言うのはおこがましいのだが、どこまでも閾値を軽々飛び越えてくる二人だなあと思う。そりゃエイベたんも藤北厨になるよね…わかるよ…。

 

歌詞から読み解く「赤い果実」

タイトルにもなっている「赤い果実」。PVではリンゴが赤い果実として登場するが、CDの内側のグラフィックや背面のエンブレムにあしらわれているのはどうもツバキの花っぽい。それにツバキは赤い実をつけ、熟れていくとだんだん紅~茶色に色づいていくらしい。ちなみに「椿の実」というのは秋の季語。

まあでもPVの中世ヨーロッパの世界観だと、アダムとイブ的な禁断の果実としてのリンゴが手堅いなとも思う。要は解釈次第でどうとでもとれるということだ。(身も蓋もないw)

 

歌詞を見てみると「赤い果実」は過去未来の比喩として出てくる。

「赤い果実 滲む過去を 踏み潰す 紅の世界」

「届きそうで 届かない未来は 僕が取ってあげる いいだろう?」

赤い果実自体にはそれ以上も以下もなくて、歌詞の中の「僕」と「君」の間での象徴的なキーアイテムなのかなと思う。

 

そしたらその「僕」と「君」の正体が気になるわけだが、個人的には「僕」が重要参考人探偵・弥木圭の現在、「君」が彼の幼少期説を推したい。一番最初に重要参考人になった事件のことを頑なに話そうとしない圭。「心が泣いている君」を救うのは現在の圭だし、過去のことに向き合って受け入れられるようになったら「僕の心には君が必要だ」と言えるのではないだろうか。

この辺はとらえ方で如何ようにも解釈ができる。想像して楽しむ余白が残されているのもいいなと思うのである。

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赤い果実はキスマイそのものだった?

ベストヒット歌謡祭でテレビ初披露された「赤い果実」。

鎖と手錠で7人が繋がれたパフォーマンスやキレッキレのダンスを見てこんなふうにツイートしたんだけど、今まさに彼ら自身が「赤い果実」になっていってるのを目の当たりすると、ますます目が離せないなと思わせてくれる。

ビジュアルも楽曲もアイドルっぷりも、高いクオリティを目指し更新していくキスマイってやっぱり面白いし好きだなって再認識させてくれた。

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HOT!×2

作詞:AKIRA / 栗原暁 (Jazzin’ park)、作曲:Andreas Ohrn / Henrik Smith / Christoffer Lauridsen、編曲:鈴木雅也

コーワ「ホッカイロ新ぬくぬく当番」CMソング

 

これまでのぬくぬく当番CMソングのしっとりふんわりな曲調とは一線を画す、アッパーなダンスチューン。

作詞は嵐「P・A・R・A・D・O・X」、KAT-TUN「SIGNAL」などを手掛けたAKIRA氏とキスマイ楽曲ではおなじみJazzin’ parkの栗原暁氏。

作曲は「All Around The World」のAndreas Ohrn氏、「We never give up!」「Camellia」、Hey!Say!JUMP「Romea & Juliet」などのHenrik Smith氏、「Touch」「Dinga」のChristoffer Lauridsen氏。

編曲は「Mother Moon」「メガ☆ラブ」「NOVEL -Album ver.-」「PICK IT UP -Jazzy Step ver.-」などの鈴木雅也氏が手掛ける。

 

The・キスマイなEDMサウンド

このクレジットを見ると納得の仕上がりだ。ぬくぬくというより激アツ。そして歌詞が宇宙規模っていうのもなかなか凝っていて面白い。

EDMをメインジャンルとするキスマイらしい曲。キスマイ縛りのDJイベントがあれば絶対鳴らしたい、というか別にキスマイ縛りでなくてもコソッと他の曲に忍ばせて合間にかけたい。そして「これ誰の曲なの!?」「キスマイだよ」っていうやりとりをしたすぎる…。

ポップスもロックもファンクも良いけど、やっぱりゴリゴリのEDMが似合うグループだなあ。

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遊び心のある歌詞の中に感じるキスマイイズム

サビの”At heart arm and tight”で「あたためたい」と読ませるところに遊び心があるし、キスマイ楽曲頻出のワードである「Fire」「Come on」が登場するあたりもキスマイイズムの文脈で書かれた歌詞であることを窺い知れる。

蛍光ペンでマーカー引きたい箇所がいくつもある、このぶっ飛び気味の世界観も好きだ。「2000億の星で鳴らすクラッカー」「知能指数高めのサプライズ ブラックホールから花束を」は特に目と耳を引く歌詞だ。ブラックホールから花束を出すのが知能指数高めのサプライズなのかどうかはこの際どうでもいいんだよ!!!!つべこべ言うな!!!!(ちゃぶ台返し)

 

メリハリの効いたボーカルワーク

曲や歌詞が良くても作品の総合的な善し悪しを決めるのはボーカルなのだが、メンバーのポテンシャルを活かしたボーカルディレクションが光っているのも特筆事項だろう。普通に歌ってももちろんアガる曲なのだが、より聴かせる曲になっているポイントがいくつかある。

はっきり発音される子音

その1つは「はっきり発音される子音」である。

以前こちらの記事(【Kis-My-Ft2】シングル『INTER』より「Tonight」レビュー)で言及したことがあるのだが、キスマイは子音、特に破裂音の発音がうまい。破裂音というのは [ p ] [ t ] [ k ] や [ b ] [ d ] [ g ] といった音なのだが、こういった音がはっきり発音されるとメロディに歌詞が埋もれずに聞こえやすくなる。「HOT!×2」は歌詞に破裂音が頻出するのでわかりやすくメリハリが効いている。

例えば「Put your hands up」も、「プチョ・ヘンザップ」でなく「pチョ・ヘンzap」というようなとこなんだけども…これ伝わるかな…w

あと、[ f ] の発音もうまいんだこれが。「Fly」はそうでもないんだけど「フライング」や「Fire」の [ f ] が至高なのだ。聴き方としてはマニアックかもしれないが是非ちょっと子音を意識して聴いてみてほしい。

玉森裕太の使いどころ

より聴かせる曲になっているもう一つのポイントに「玉森裕太の使いどころ」を挙げたいと思う。

この曲は全員で歌うところ以外はほぼ藤ヶ谷か北山にパートが振られている。その合間合間に顔を出す玉森のニュートラルな声が、着火剤に火をつけたら最終的に村ごと燃やしそうな藤北のいい意味での暑苦しさを緩和しているのである。んーー何というか、焼肉で火力が強すぎる火を落ち着かせる氷のような感じ…これも伝わりにくいやつだな。。。

「Let’s get it hot!」「Cosmic paradise!!」の2フレーズだけなのにこんなに印象に残るのだから、バランスとパートの割り振りが絶妙なのだろう。まんまとしてやられた。

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やんちゃさのある2番サビ後半に感じる◯◯み

ほぼ藤ヶ谷・北山で構成されている「HOT!×2」だが、サビの後半「スピード上げて~」のフレーズは二階堂の割合が強めな気がしてならない。1番・2番・大サビでいうと特に2番が一番タカシみが強い。

正確なパート割をわかる手段がないので断言できないのだが、ハスキーでやんちゃな二階堂の声の配分を割合多めにしているのは大正解だし、その次に強めに振られてるのが宮田ってとこまで含めてavexのキスマイに対する理解度の高さに信頼しかないのである。

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FUTURE TRAIN

作詞・作曲:栗原暁 (Jazzin’ park) / 久保田真悟 (Jazzin’ park)、編曲:久保田真悟 (Jazzin’ park) /栗原暁 (Jazzin’ park)

通常盤にのみ収録。

JR九州「GO!GO!!キスマイクマモトオオイタ」キャンペーンCMソング

 

キスマイ×JR九州のキャンペーン第二弾として実施されている「キスマイクマモトオオイタ」。第一弾の「KISS MY NAGASAKI」でキャンペーン曲となっていた「SEVEN WISHES」に引き続き、この「FUTURE TRAIN」も旅のワクワク感をちゃんと感じられる名曲になっている。

 

旅のワクワク感を詰め込んだ楽曲

Jazzin’ parkの栗原氏・久保田氏による楽曲は、キャンペーンタイアップにピッタリの心地いいサウンドとワクワク感を高める歌詞がとにかく素晴らしい。しかも旅は旅でも、鉄道の旅にフォーカスされているところがこの曲の特徴である。

ピアノの和音から始まるイントロ、気持ち良いアコースティックギターとやや抑え気味なストリングス、そして随所で鳴らされるチャイムの音が曲の広がりを持たせている。

E♭が主音の調なのにあえてサビのベースがG始まりで一音ずつ上がっていく進行なのがめちゃくちゃ好きだ。サビ前半で一旦フレーズを終わらせて後半にもう一段階あるのが物語性があってこれまた良い。

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列車の旅で聴きたい歌詞

歌詞に「レール(rail)」「トランク」「ノスタルジック」「あの橋」「トンネル」と言ったキーワードが出てくることで、列車の旅というテーマがくっきり浮かび上がってくる。

単なる列車の旅でも全然悪くないのだが、やっぱりここはキャンペーンの地である熊本や大分の景色を想いながら聴きたい。これが「ノスタルジック」な光景か…とか、「あの橋」ってこれか…とか、「あのトンネル抜けたら」がまさに目の前に広がっているとか、想像したりしたり実際に訪れたことがあるなら思い返したりして曲を聴くのもまた味わい深いだろう。

 

キャンペーンタイアップの意義

九州の民としてはどうしても触れておきたいのだが、こうやってキスマイがキャンペーンで実際に現地を訪れて見た九州の良さを感じ、それを見た人たちが観光に来てくれて自身で九州の良さを体感してくれる機会を生んでくれたのが嬉しい。JR九州いったいナンボ積んだんや…と思うくらいに、キャンペーンも曲もとても素敵だし誇らしい。

それに表立って強調してはいないが、今回の熊本・大分キャンペーンは「熊本地震からの復興」というのもテーマの一つ。そこにキスマイが投入される効果への期待というのがプレスリリースからも汲み取れる。

 熊本地震から復旧・復興に取り組んでいる熊本県・大分県を舞台に、キャンペーンのイメー ジキャラクターである「Kis-My-Ft2」の各メンバーが、「元気をとどけ、元気をもらう旅」を伝えていきます。(中略)両県の魅力をそれぞれの視点から切り取り、新たな角度からPRすることで、旅行需要の喚起を図ります。

JR九州 熊本大分キャンペーンGO!GO!!キスマイクマモトオオイタ開催!

観光需要の喚起って、もうこれ長崎キャンペーンで味を占めたJR九州が金を落とすキスマイ担の存在を完全に把握しているとしか思えないw こうなったら九州全県制覇してほしいものですね。次は鹿児島・宮崎あたりでどうでしょう…?

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今はまだ遠く 果てしない夢も

作詞:竹内雄彦、作曲:竹内雄彦、編曲:千葉純治

通常盤にのみ収録。

 

「今は」「まだ」「遠く」「果てしない」「夢も」この5文節が合わさったとき、心に強く訴えかけるこの言いようのない気持ちは何なのか。リリース前にavex公式で収録曲のタイトル発表があった時点で良曲の匂いをプンプンさせていた本作、予想を裏切らずめちゃくちゃ名作である。

楽曲は「if」「君のいる街」「夕空」「Dream on」の竹内雄彦・千葉純治コンビの提供。曲も歌詞も毎回ドンピシャでエモーショナルな路線に乗せてくる打率の高さは、キスマイ楽曲に欠かせない作家であることを物語っている。

 

聴けばわかるサウンドの良さ

いきなり出だしに藤ヶ谷・北山のユニゾンから始まるドラマティックなイントロが印象的なこの曲は、リバーブ強めのピアノ・抑え目のストリングス・シンセのバランスが取れていて、アクセントに鳴るスレイベルが冬の寒さや切なさを感じさせる。

サウンドについては私がいろいろ書き立てるよりも聴いていただいたほうが100倍良さを実感していただけるので、とにかく買って聴いてみてほしい。

 

高いキーの藤北案件

「赤い果実」収録曲はほぼ藤北が歌ってるみたいなところがあるが、この「今はまだ遠く 果てしない夢も」に関してはサビ含めて9割藤北案件である。

というのもこの曲、最高到達キーがHigh Bと男性ボーカル曲としてはかなり高い。さすがにファルセットを使っているがここをきれいに出せるのはやっぱり藤北なんだよな…。Cメロで玉森が藤北と歌うパートがあるが、本当にそこだけなのでもはや藤北ユニット曲でもよかったのでは???と思うくらいには藤北。

でもキーが高いから…という理由では片付けられなくて、だったら「Dream on」はさらに高いHigh D♭が出てくるわけで。それでも割と平均的に7人の声をミキシングしてたと思うんだよなー。なんて。

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歌詞がエモい理由

歌詞についても触れておきたい。

「今はまだ遠く 果てしない夢も」というタイトルがすべてを物語っているのだが、これは現在進行で夢を追いかけている今のキスマイだから歌えるしグッとくる曲であることは間違いない。しかし夢を追いかけて走り続けているのは世代の近い他のジャニーズグループも同じだ。

なぜキスマイが歌うことでこんなにエモーショナルになるのか。それを考えたときに行き当たるのが「揺れる気持ち握り潰して」の一節である。きれいな曲を作ろうと思えば、同じようなことを言うために使える表現は他にもあるはずなのに、あえて「握り潰して」という少し耳に引っかかる言葉を使っているのだ。

私はここにキスマイの泥臭さや人間くささのようなものを感じてとてつもなく胸が苦しくなるし愛おしくなる。悩んだり壁にぶち当たったりしながら一歩ずつスターダムの階段を登っていく姿を重ねてしまうのである。

だから夢へ向かって進みだしたタイミングではなく、夢を掴み取ったあとでもなく、夢への道半ばである今に歌うことの意味があると思う。そしてグループの先頭を矢面に立って走っていくのが藤北なのだと考えると、ほぼ藤北の歌割でも不自然さを感じなくなるしこうする他にないのだという気にすらなる。

そういうことだから、12/13リリースの舞祭組アルバムは賛否両論を巻き起こしながら日本の音楽シーンをめちゃくちゃにかき回してほしいな…!

 

「答えなど無いまま 歩き続けていくのさ この長い旅路の果て ずっと」

 

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